整形外科 千代田区/日本大学病院 板橋区/板橋病院

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〒173-8610 東京都板橋区大谷口上町30-1

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各研究班の教育体制 system

各研究班の教育体制

日本大学医学部整形外科学系整形外科学分野では、入局後1年間は、板橋病院、日本大学病院の2病院で研修を実施します。

一般的な整形外科疾患の診療および救急医療はもちろんのこと、高度な専門医療や研究に至るまで、ほぼ全ての分野にわたる整形外科診療の研修が可能です。

脊椎班

日本脊椎脊髄病学会認定脊椎脊髄外科指導医は6名おります。
診療面では、対象疾患は椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、頚椎症性脊髄症、脊椎すべり症、脊椎変性(後)側弯症、後縦靭帯骨化症、脊椎脊髄腫瘍、脊椎外傷、骨粗鬆症を中心に診療を行っております。
神経学的所見、画像所見の読影などの診断に必要な基礎的な知識、経験を積み重ねることを重要視しています。
治療法選択に関しては手術療法のみに固執することなく、保存療法についても力をいれています。
手術療法では上記疾患の手術助手として参加して頂き、手術手技の習得に励んでいただきます。
手術は、頚椎から仙椎・骨盤までの脊椎除圧術、インストゥルメンテーションを用いた脊椎の矯正固定、脊椎・脊髄腫瘍切除術、内視鏡下除圧術など幅広く行っております。
脊椎脊髄の特定の疾患、部位、治療法に偏ることなく、オールラウンドな脊椎脊髄外科医を目指します。
学術面でも力を入れ、定期的に学会発表を積極的に行い、主要学会の開催も行なっております。

研究面においては、臨床研究では転移性脊椎腫瘍の予後予測、低侵襲椎弓根スクリュー挿入法、連通多孔体セラミックスを併用した脊椎固定術、骨粗鬆症性椎体骨折の外科治療、頚椎症性筋委縮症の診断・治療、腰椎分離症の低侵襲手術などに取り組んでいます。
基礎研究では、受動喫煙による椎間板変性に対する影響、可動性椎弓根スクリューの開発、脱分化脂肪細胞(DFAT)を用いた椎間板変性症に対する治療法の開発に取り組んでいます。 

(澤田浩克)

上肢班

手指、手関節、肘関節、肩関節など各領域のスペシャリストが指導にあたります。
特に手外科領域においては、日本手外科学会認定手外科専門医資格の取得が可能です。現在は日本大学病院と板橋区医師会病院、みつわ台総合病院を基幹研修施設とし、関連研修施設に埼玉県立小児医療センター、川口市立医療センターがあり条件を満たせば日本整形外科学会専門医取得後3年経過後に手外科専門医試験の受験資格を得ることができます。学会活動としては、日本整形外科学会、日本手外科学会、日本肘関節学会、東日本手外科研究会に毎年演題登録しており学会発表の経験を積むことも可能です。また、年に2~3回開催される都内の大学病院及び市中病院の手外科医師による研究会である東京手肘の外科研究会での発表や参加の機会があり、近隣病院の医師との横のつながりを広げることもできます。

日々の診療においては、2週に1度の間隔で大学病院・関連病院の上肢班班員が参加するミーティング(勉強会)により知識を深め、経験を共有するように努めています。

(富塚孔明)

下肢班

2019年現在、26名の班員で構成され、臨床では主に関節リウマチや変形性膝関節症に代表される関節疾患の治療を行っています。
関節リウマチにおいては専門外来もあり薬物治療から外科的治療まで全てを行う診療体制をとっています。
薬物治療は種々のDMARDs療法から、近年では生物学的製剤を積極的に使用し、関節リウマチの寛解を目指しています。しかし関節破壊に至った症例では薬物療法は無効であり、積極的に手術療法も施行しています。関節リウマチは全身の関節疾患であり、股関節や膝関節の人工関節手術のみでなく、手指、肘、肩などの上肢手術や足趾、足関節の下肢手術なども積極的に行っているため、全身の関節に精通しています。
変性疾患では主に変形性関節症や骨壊死を対象としています。
われわれの最も得意とする分野で、両側同時人工膝関節置換術、両側一期的人工股関節置換術も行っています。
多くの患者さんが集まってきており非常に勉強になると思います。
今後更なる高齢化社会を迎えることより、人工関節手術は更に増加傾向にあり、需要の高い分野です。
人工関節に興味がある先生方は是非入局をお待ちしています。
研究面では臨床研究を中心に、軟骨の研究なども行っています。
また脂肪細胞から骨・軟骨を作成する、いわゆる再生医学の研究も行っています。
この分野では少ない検体から大量の組織を作成することが可能であり、将来の臨床応用が期待されています。

(李賢鎬)

腫瘍班

板橋病院で小島敏雄が指導に当たります。

骨軟部腫瘍の患者さんはいつ何時、整形外科外来を訪れるかわかりません。初診時に完全な診断を行う必要はありませんが、

『骨肉腫を決して見逃さない』

『悪性軟部腫瘍を決して見逃さない』

といった正しい初期対応について、多くの症例をみんなで共有しながら指導を行います。

今後の長い整形外科人生の中で、いろいろなところで働くこともあるでしょう、その中で骨軟部腫瘍から完全に離れることはできません。

板橋病院で研修することで、骨軟部腫瘍診療に全く触れたことない先生に比べ腫瘍への恐怖感やアレルギーが軽減することは間違いありません。

また、大血管や神経を剥離・操作するような、非常に大きな手術も腫瘍班の魅力です。

止血方法や軟部組織の剥離など、外科医としての技術の向上にもつながります。

一緒に楽しく厳しく研鑽しましょう。

(腫瘍班 小島敏雄)

スポーツ班

スポーツ医学研究班ホームページ
現場実践主義のアカデミックなスポーツDrを目指します。

スポーツ医学研究班の教育・研修体制

スポーツ医学研究班では、初めの数年間は大学病院と関連病院の連携体制の中で臨床経験を積んで行きます。木曜日には大学で行われるスポーツミーティングに参加します。大学病院在籍中はスポーツ・関節鏡関連の症例を中心に経験します。スポーツ整形の代表的な疾患や選手の診察の方法を身につけ、手術では関節鏡手術の基本テクニックからACL再建術レベルの手術が一人でできるようになるところまで指導します。

その後は、それぞれの先生の希望により肩・肘・足関節へとsubspecialtyを広げて行きます。近年では、中高年のスポーツ活動の継続を希望する患者さんも多く、膝OAに対してHTO(高位脛骨骨切り術)に再生医療を合わせた手術も増えており、OA治療のマネジメントも習得できます。関連病院在籍中には外傷や変性疾患など、整形外科のcommon diseaseを中心に経験を積み、大学で身につけた技術を生かして経験と研鑽を積みます。

将来スポーツ医学を専門にしてスポーツ選手を担当していくためには、一つの関節しか診られないのでは困りますから、偏り過ぎない知識と経験を身につけることが大切であると考えています。またスポーツ医学研究班の特徴の一つに、運動器の機能評価やリハビリを中心とした保存療法を学ぶ機会が多いことがあります。現在は、超音波画像診断装置(エコー)を用いたインターベンションの一つである、エコーガイド下ハイドロリリースにも力を入れて取り組んでいます。
さらにチームDrとしてのフィールド活動(ゲーム帯同・合宿帯同・メディカルチェック・手術治療など)を先輩Drと一緒に始めるなど現場の実践を経験していきます。将来高いレベルで活躍するスポーツDrを目指す先生にとっては学会活動や臨床研究は、必須の経験ですから海外留学や国際学会活動も積極的に行っていただきます。
医師の仕事は、病院やクリニックの中だけの狭い世界になりがちです。視野を広げ常に世界レベルで物事を考えられる意識を持った医師を育てることも私たちの目標の一つです。